とりあえずよろず。
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間に合わなかったえいぷりるふーる。電脳酸素でー。
ネタ自体は結構前からあって、これはきっと4月1日に!!と思っていたので、だいぶ温めていたのですが、 あ た た め す ぎ て わ す れ て た という恐ろしいハナシでもあります。 昨日「あー、書かなきゃなー」と思ったんですけど、結局眠気に勝てませんでした…。一瞬来年まで寝かせておこうかな…思わなくもなかったですが、鬼に大爆笑されそうというか、来年とか云ったら流石に(記憶が)風化してそうな気がしたので、とりあえず書き上げて記録に変えておくことにします。 読み返したりとかあんまりできませんでした。多分後から大後悔時代到来なんだろうなと予想しつつ…い、1週間位してからいたたまれなくなって書き直すかもです; ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 「たでーまっと」 いつもの通りに電脳空間に降り、いつもの通りに帰還の挨拶をして、そしてオラトリオはおや、と思った。オラクルが、いつもとは違う少し困ったような顔をしていたので。 「おかえり、オラトリオ」 それでもいつもの通りに言葉を返して、オラクルは笑った。定位置のカウンターを出て、ソファーへと座りなおす。そうしてお茶を淹れて2人して飲むのは、特別な事情がない限りいつものことで、だからオラトリオはいつも通りオラクルの向かいに席を取った。 表情と同様に―――時にはそれ以上に、オラクルのの「色」は彼自身を雄弁に語る。今髪やローブの上を流れる雑音の色は柔らかで、機嫌は悪くなさそうだとオラトリオは判断する。 丁寧な手つきで紅茶を淹れる、オラクルの視線は伏せられている。普段なら不在の間に起きたことを話したり、逆に現実空間であったことを問いかけたりするのだけれど、唇は形良く引き結ばれたままだ。下を向いたままの長い睫毛の先を見ながら、先にオラトリオが口を開いた。 「なぁ、オラクル―――」 その声に、ぱっとオラクルが顔を上げた。真直ぐに向けられた瞳に捉えられて、オラトリオは言葉を切った。鮮やかに、心に焼き付く瞳。 次の瞬間には、ふわりとオラクルが笑んで視線も甘く和らぐ。眼の中で雑音がゆらゆらと揺れて、悪戯っぽく光が乗った。 持ち上げられていたポットがテーブルに戻されて、かわりにぴんと伸ばされた人差し指が薄い唇に当てられる。静かに、というジェスチュア。 (喋るな…ってことか) 何によるものかは知らない。知らない、けれど。 とりあえず、話さないその理由を今すぐ聞き出さなければならないわけでもない。おかえりとその一言は聞けたから、「話せない」わけではなく「話さない」のであって、何かのトラブルが起きているわけでもなさそうだ(それ以前に、トラブルであれば彼がこんなにも落ち着いているわけがない)。 現実空間知らないプログラム達の突拍子もない言動には少しは慣れたし諦めもついたけれど、そういえば喋らないっていうのは初めてだなぁとつらつら考えながら無言のまま供された紅茶を口にする。しんとした図書館に、時折カップとソーサーの擦れる音や小さな衣擦れがする。漂う紅茶の香りが豊かに空間を包んでいて、沈黙が雪のように静かに降り積もる。オラトリオと同じようにカップが運ばれる、柔らかく笑んだオラクルの口元。 こんな時間も、たまにはいいのかもしれない。 熱い液体を飲み下してほっと息をついたそのときに、オラクルがやっと口を開いた。 「今日は、もう来ないと思ってた」 ほんの少しの間聴かなかっただけの声が、不思議なほど懐かしく耳を打つ。 「どうしようかと思ったよ」 穏やかな声音に笑みを含ませたまま、軽く眉を寄せてみせる。 嘘は、つきたくなかったから。 少し安心していたんだ、と、そんな風にゲームの理由は明かされた。 聞かされて、それこそいつも通りにオラトリオの顎が落ちた。慣れても諦めても、新鮮なサプライズに終わりはないらしい、とある意味で悟る。 「は…?」 「だから。エイプリルフール。嘘をつかなくきゃいけないんだろう?」 エモーションに聞いたんだ、と事も無げに告げる。 予想通りというかやっぱりというか、くらくらするほどいつも通りのコンビネーションだ。オラトリオの脳裏に、ネオングリーンの髪の色と、髪に負けないほどきらきらと輝く声と瞳が思い起こされる。くすくすと、笑い声まで聞こえた気がした――。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 蛇足っつーか補足。 オラクルさん、エイプリルフールは絶対に嘘をつかなきゃいけない、というよりは「本当のことを云ってはいけない」日と誤解しています。 挨拶は嘘でも本当でもないから普通にO.K.で、オラトリオまで黙らせたのは嘘を聞きたくなかったのと、ちゃんと返事を出来ないから。上手に嘘をつける自信がない、というか上手に嘘をつけない自分を知っているっていう部分も少し? あ、あとビジネスとプライベートはちゃんと分けてますよ。まぁ、オラクルのパーソナルと話せる人間やロボットも非常に限られていることでしょうし。 PR ![]() ![]() |
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